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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和7(行ケ)10054
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2026年2月9日

AI概要

【事案の概要】 原告(ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング)は、DPPⅣ阻害薬(本件化合物)を5mg用量・1日1回経口投与するタイプ2糖尿病治療用医薬組成物に係る特許(特許第6143809号)の特許権者である。被告沢井製薬が無効審判を請求し、特許庁は本件特許の請求項1〜8を無効とする審決をしたため、原告が審決取消訴訟を提起した。 【争点】 ・甲1文献(特表2006-503013号公報)に記載された発明(甲1発明)の認定の誤りの有無(特にDPPⅣ阻害薬が2型糖尿病の経口投与可能な治療薬として使用可能との「技術常識2」の認定の当否) ・本件発明1の相違点1(「5mg用量」「1日1回投与」の特定)への想到容易性の有無 ・本件発明2〜8(他の抗糖尿病薬との併用)への想到容易性の有無 【判旨】 裁判所は原告の請求を棄却し、本件審決に誤りはないと判断した。 まず技術常識2について、本件優先日(平成18年5月4日)当時、複数の製薬会社がDPPⅣ阻害薬による2型糖尿病治療に係る特許出願を行い、複数のDPPⅣ阻害薬が臨床試験段階にあったことから、DPPⅣ阻害薬が2型糖尿病の経口投与可能な治療薬として使用可能であることは当業者の技術常識であったと認定した。薬事承認の有無はこの判断を左右しないとした。 次に甲1発明の認定について、甲1文献には本件化合物がDPPⅣ阻害活性が最も強い6種類の化合物の一つとして記載され、タイプⅡ真性糖尿病が強調されており、技術常識2を踏まえれば本件審決の認定に誤りはないと判断した。 相違点1(用量・投与回数)への想到容易性については、甲1文献に好ましい投与量として「1〜100mgの範囲、1日1〜4回」が記載されており、医薬品の用量決定に関する技術常識3(第Ⅰ相〜第Ⅲ相試験を経て最終用量を決定する手順)に照らせば、「5mg・1日1回」は当業者が選択し得る用量に当然含まれるとして、容易想到性を肯定した。初回投与量の決定基準については複数の基準が存在し、FDAの特定基準のみが技術常識とは認められないとした。 本件発明2〜8(併用療法)についても、甲1文献に抗糖尿病薬との併用が記載されており、技術常識1(異なる経口血糖降下薬の併用)と合わせて容易に想到できると判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。