ニュースの裁判官
ニュースで話題の裁判官の経歴・過去の担当事件をAIが詳しく解説します
2026-04-16
堀部亮一裁判官(大阪地方裁判所)
24時間カメラ監視は「裁量権の逸脱とは言えない」— 寝屋川中1殺害事件の死刑囚の訴え棄却
2015年に大阪府寝屋川市で中学1年の男女2人を殺害した罪で死刑が確定した山田浩二死刑囚(56)が、大阪拘置所のカメラ付き居室(約3畳半の「カメラ室」)で2018年1月から現在まで24時間監視されているのはプライバシー権の侵害だとして、国に約680万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁の堀部亮一裁判長は2026年4月15日、死刑囚の訴えを棄却した。判決は、山田死刑囚が刑事裁判の判決宣告日が近づくにつれて精神的に不安定になったこと、地裁で死刑判決を受けた後に2度にわたり自ら控訴を取り下げたこと、信書に「人生終わりにしたい」と記したことなど自暴自棄な言動が続いたことを指摘し、カメラ室への収容は「裁量権の逸脱とは言えない」と結論付けた。山田死刑囚は「一度も自殺や自傷を企てたことはないのに、24時間監視するのは違法だ」と主張していた。
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2026-04-15
宮坂昌利裁判官(東京高等裁判所)
リヒテンシュタイン×バハマの22億円節税スキーム — 国の追徴課税を「許されない拡張解釈」と断じ取り消し
西日本在住の資産家男性が、2005年に約570万円(3万スイスフラン)を出資してリヒテンシュタインに財団を設立し、その財団を通じてバハマの法人が約22億円の公社債を保有していたスキームが問題となった。国税当局は2023年、タックスヘイブン対策税制(外国子会社合算税制)を適用し、バハマ法人が得た公社債の利子収入と償還益について追徴課税した。一審の東京地裁は「外国法人に対する支配力は実質的に判断すべき」として課税を適法と認めたが、東京高裁の宮坂昌利裁判長は4月14日、リヒテンシュタイン法では財団の出資者に経済的利益を享受する権利が当然に与えられる規定がないことを指摘し、対策税制の適用には対象法人の株式を50%以上保有することが必要であるところ、男性は株式を保有していないとして、課税処分は「許されない拡張解釈と言わざるを得ない」と結論付け、一審判決を取り消した。国税庁は「国の主張が認められなかったことは残念」とコメントした。
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2026-04-14
小原一人裁判官(東京地方裁判所)
「もう限界」東大卒2年目の東京ガス社員自殺を労災認定 — 法務省訟務局出身の裁判官が国の判断を覆す
東京ガスに入社して2年目の男性社員(当時24歳、東大卒)が2018年に自宅で自殺した。男性は2017年4月に東京ガスに入社し、研修を経て2018年4月に子会社の財務担当部署に出向。少人数で繁忙な部署だったが指導・支援体制はごく限定的で、上司から「いつまでもお客様じゃどうかな」等と厳しい口調で叱責された。同年8月ごろにうつ症状が出現し、遺書に「仕事が覚えられず、毎日怒られてばかり。もう限界」と書き残して命を絶った。三田労働基準監督署は2022年に労災と認めない決定をしたが、両親が国を提訴。東京地裁の小原一人裁判長は2026年4月13日、うつ症状と自殺は業務に起因するとして労災を認め、不支給決定を取り消す判決を言い渡した。
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2026-04-13
國井恒志裁判官(東京高等裁判所)
「捜査機関が証拠を捏造した」袴田事件で58年目の無罪判決 — 村木厚子さんが訴える取り調べ改革と、冤罪に向き合った裁判官
2026年4月11日に配信されたRSK山陽放送のインタビュー記事(3月17日放送)で、元厚生労働事務次官の村木厚子さんが、取り調べの録音録画の全事件・全過程への拡大を改めて訴えた。村木さんは2009年の郵便不正事件でえん罪逮捕され164日間勾留された経験を持ち、2010年に大阪地裁で無罪が確定。その後復職して事務次官を務めた。番組では、映画監督の周防正行氏らとともに法制審議会の市民委員として活動した経験を語り、現行制度では一部の事件の逮捕後の取り調べしか録音録画の対象にならないことを批判した。村木さんが身をもって訴える「自白させたい、有罪にしたいという無理な取り調べ」の問題は、2024年9月26日に静岡地裁で言い渡された袴田事件の再審無罪判決と深く通底する。國井恒志裁判長は同判決で、1966年の事件発生から58年を経て、袴田巖さんに無罪を言い渡した。判決は、自白調書について「非人道的な取調べによって獲得された虚偽自白」と認定し、最も中心的な証拠とされた「5点の衣類」と共布(ズボンと同じ生地の端切れで、袴田さんの実家から発見されたとされるもの)について「捜査機関によって捏造された」と断じた。検察は控訴を断念し、同年10月9日に無罪が確定。死刑判決の再審無罪は戦後5例目で、逮捕から無罪確定まで58年という日本の刑事司法史上最長の冤罪事件に終止符が打たれた。
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2026-04-11
小野裕信裁判官(東京地方裁判所)
「犯情はまれに見る悪いもの」三菱UFJ貸金庫窃盗で懲役9年確定 — 2児殺害事件では「あなたは死んではいけない」と無罪を言い渡した裁判官
三菱UFJ銀行の元行員・山崎由香理被告(47歳)が、練馬支店と玉川支店で顧客6人の貸金庫から金塊29個(約3億3000万円相当)と現金約6100万円、計約3億9000万円を盗んだ窃盗事件で、懲役9年の判決が確定した。2026年4月7日の上告期限までに検察・弁護の双方が上告しなかったためである。一審の東京地裁で小野裕信裁判官は2025年10月6日、「犯情はまれに見る悪いものだ」「安全と信じて貸金庫を利用した被害者には何の落ち度もない」と指摘し、支店長代理として予備鍵の管理権限を悪用してセキュリティを無力化した行為を「強く非難されるべき」と断じた。被告は2023年3月から2024年10月にかけて9回にわたって犯行を繰り返し、盗んだ金品をFX取引や競馬の損失補填に充てていた。公判で被告は「17億~18億円分に手を付けた」と供述しており、起訴された3.9億円は全体の一部に過ぎない。弁護側はFX取引への依存症を主張したが、裁判所は「酌むところない」と退けた。控訴審では東京高裁の田村政喜裁判長が2026年3月24日に「一審の判断に不合理な点はなく、是認できる」として控訴を棄却。弁護側が銀行の不十分な管理体制を指摘して刑事責任の軽減を求めたが、「責任ある立場についていた」として退けられた。求刑懲役12年に対する懲役9年の判決は、日本の刑事裁判における量刑慣行(求刑の7~8割)に沿ったものである。
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2026-04-10
村川主和裁判官(岡山地方裁判所)
「記者と警察官の関係を利用」岡山県警警視に懲役2年の実刑 — 重大刑事事件を裁く岡山地裁の部総括判事
2026年4月9日、岡山地方裁判所は、夜回り取材で自宅を訪れた20代の女性記者に対して不同意わいせつの罪に問われた岡山県警組織犯罪対策第1課長(当時)の和田弘男被告(59歳)に対し、懲役2年(求刑懲役3年)の実刑判決を言い渡した。村川主和裁判長は、被害者の証言について「被害申告の経緯が自然であり、虚偽の被害をつくり出す動機がない」として信用性を認め、「記者と、その取材対象である警察官という特殊な関係性を利用した犯行」と指摘した。事件は2024年5月13日夜、和田被告の岡山市内の自宅で発生。取材で訪問した女性記者が泥酔して就寝中のところ、被告が馬乗りになり下半身を触るなどのわいせつ行為を行ったもの。被告は一貫して無罪を主張していたが、裁判長は「酔いつぶれて抵抗が困難な被害者にわいせつ行為の限りを尽くし、同種事案の中でも悪質性が高い」として実刑を選択した。女性は事件後に記者職を辞職しており、裁判長は「厳重処罰を望むのは当然」と述べた。弁護側は即日控訴した。岡山県警では2023年以降、警視正のわいせつ事件での逮捕・留置中の自殺、証拠品窃盗での巡査長逮捕など、1年余りで警察官4人が逮捕される不祥事が相次いでおり、本件はその延長線上に位置する事件でもある。
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2026-04-09
今井輝幸裁判官(広島家地裁)
再審法改正で自民党紛糾、閣議決定を見送り — 「検察官抗告で7年半」日野町事件の再審を開いた裁判官
2026年4月7日、政府は再審制度の見直しに関する刑事訴訟法改正案について、予定していた閣議決定を見送った。法制審議会の答申に基づく原案は、再審開始決定に対する検察官の即時抗告(不服申立て)を引き続き認める内容だったが、4月3日の自民党法務部会・司法制度調査会の合同会議で出席議員の大半が「検察官抗告を禁止すべきだ」と反対。稲田朋美元防衛相が「1ミリも私たちの言うことを聞かないじゃないですか」と激昂する一幕もあった。4月6日には刑事法学者ら142人が法制審答申に「重大な問題がある」とする緊急反対声明を公表し、政府は法案修正を余儀なくされている。検察官抗告を禁止すべきとする主張の根拠として頻繁に引用される代表的事例の一つが、今井輝幸裁判官が2018年に大津地裁で下した日野町事件の再審開始決定である。この決定は検察の即時抗告・特別抗告を経て、2026年2月24日に最高裁第二小法廷(岡村和美裁判長)で確定するまで7年半を要した。1984年に発生し、被告人が無期懲役の服役中に獄中死した日野町事件は、検察官抗告がもたらす冤罪救済の遅延を象徴する事例として、今まさに国会議論の焦点となっている。
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2026-04-08
金崎哲平裁判官(東京地方裁判所)
オンラインのみの評議員会は「法令違反」— 東京地裁商事部がバーチャルオンリー会議に初の司法判断
一般財団法人「日本経営史研究所」(東京、破産手続き中)の理事だった2人が、オンライン会議システムのみで開催された評議員会で可決された解任決議の取り消しを求めた訴訟で、東京地裁の金崎哲平裁判官は4月7日、決議を取り消す判決を言い渡した。法人は2025年10月6日午後8時に開催場所を「オンライン会議システム」として評議員会を開き、6人が出席して原告2人の解任を可決していた。金崎裁判官は、会社法が株主総会の「場所」を定めることを求めており、物理的な会場を設けないバーチャルオンリー型の総会を原則として認めていないと指摘。上場会社については産業競争力強化法の特例でバーチャルオンリー開催が認められているが、一般法人にはそのような特例がないことを踏まえ、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(一般法人法)でもバーチャルオンリーの評議員会は認められないと判断した。コロナ禍以降、多くの法人がオンラインのみで会議を開催してきた実態があり、今回の判決は広く実務に影響を及ぼす可能性がある。
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2026-04-07
三浦守裁判官(最高裁判所)
検察の容疑者釈放せずは「違法」も勾留は維持 — 決定全文から読む最高裁判断の真意
犯罪収益移転防止法違反で起訴された被告人について、福岡地検が「勾留中求令状起訴」の手続きで裁判官が勾留状を発付しなかったにもかかわらず、その理由を確認せず約20時間にわたり釈放手続きを怠ったことを、最高裁第2小法廷(三浦守裁判長)が「違法」と認定した(令和8年4月1日付決定、令和8(し)235号)。ただし、裁判官が理由を示さなかったために検察官の誤解は「直ちに誤りとはいい難い」とし、別の裁判官が発付した勾留状の効力には影響しないとして、弁護側の特別抗告を全員一致で棄却した。共同通信の「検察の容疑者釈放せずは『違法』」という報道がXで5万表示超の反響を呼ぶ一方、袴田事件弁護団の戸館圭之弁護士は「検察官のミスと裁判所の検察官追随のしりぬぐいを最高裁が救済した決定」と批判し、議論が広がっている。
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2026-04-06
畑山靖裁判官(広島高等裁判所)
光市母子殺害事件、3度目の再審請求も棄却 — 事件から27年、死刑囚の訴えを退けたベテラン刑事裁判官
1999年に山口県光市で主婦(当時23歳)と生後11ヶ月の長女が殺害された「光市母子殺害事件」で、殺人・強姦致死などの罪で死刑が確定している大月孝行死刑囚(45歳、事件当時18歳1ヶ月)が申し立てた3度目の再審請求について、広島高裁の畑山靖裁判長は2月27日付で棄却する決定をした。弁護側は脳科学者の意見書など4点を新証拠として提出し、「幼少時の虐待が原因で脳に障害があり、犯行当時は心神喪失または心神耗弱の状態にあった」と主張したが、畑山裁判長は「犯行を実現するための行動を一貫してとることができている。完全責任能力があったことは明らか」とした上で、「新証拠はいずれも新規性・明白性は認められない」と退けた。弁護側は同高裁に異議を申し立てている。
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2026-04-05
岡田幸人裁判官(東京地方裁判所)
難民の国籍取得訴訟で国の「後出し証拠」を却下 — 難民条約34条の解釈が初めて争点に
日本で難民認定されたアフリカ出身の男性が、日本国籍取得の不許可処分の取消しと国籍付与を求めた訴訟で、結審予定の最終期日に国側が新たな証拠3点を提出した。国はそれまで書面で認めていた「日本語能力試験の採点が原告の面前で行われた」との事実を理由なく翻し、解答用紙もほぼ全面黒塗りで提出。岡田幸人裁判長は「今の段階で出てくるのは、やや相当性に欠ける」として3点すべてを却下し、弁論を終結させた。難民条約34条(国籍取得をできる限り容易にする規定)の解釈が正面から争点となった日本初とみられる訴訟であり、5月12日の判決が注目される。
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2026-04-04
平出喜一裁判官(東京地方裁判所)
「人質司法批判、受けとめる」東京地裁所長代行が異例のインタビュー — 保釈運用の改善は進むか
大川原化工機冤罪事件などを受け、裁判所の保釈運用が「人質司法」として批判されるなか、東京地裁の所長代行を務める平出喜一裁判官(57歳)が朝日新聞のインタビューに応じた。現役裁判官が保釈実務について取材に応じるのは極めて異例。平出裁判官は「真摯に受けとめる。これまでの実務を顧みて、改めるべき点は改める必要がある」と述べる一方、即座の改善は困難との認識を示した。否認事件での保釈時期について「もう少し早められないか」という問題意識も明かした。最高裁が2026年1月に裁判官約70人参加の保釈研究会を開催するなど改善の動きがある中で、現役幹部として異例の発信を行った形だ。
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2026-04-03
榊原敬裁判官(仙台地方裁判所)
岩沼市保育士殺害事件 — 仙台地裁が裁判員裁判で懲役21年、「身勝手極まりない犯行」
宮城県岩沼市の海岸で2025年4月12日、保育士の行仕由佳さん(当時35歳)がペティナイフで刺殺され、消波ブロックの隙間に遺棄された事件で、仙台地裁の榊原敬裁判長は2026年3月17日、殺人・死体遺棄・窃盗の罪に問われた佐藤蓮真被告(22歳、元キックボクサー)に懲役21年の判決を言い渡した。裁判員裁判。検察の求刑は懲役25年、弁護側は懲役20年が相当と主張していた。榊原裁判長は「刃先が心臓に達するほどの強さで刺し、殺意は強固」「自らの利害のみを考え殺人を計画し実行した、身勝手極まりない犯行」と指摘した。被害者の9歳の長男の「ママのことお返してほしい」という手紙が法廷で読み上げられ、社会的に大きな反響を呼んだ。被告側・検察側とも控訴せず、4月1日に判決が確定した。
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2026-04-02
田中一隆裁判官(高松地方裁判所)
受刑者の選挙権制限は「違憲」— 高松地裁、公選法規定を否定する史上2例目の判断
仮想通貨詐欺で懲役7年の実刑判決を受け、2025年7月に加古川刑務所から仮釈放された八木橋健太郎氏(40歳)が、高松市に転入後、選挙人名簿への登録を求めたところ高松市選挙管理委員会に棄却されたため、その取消しを求めた訴訟で、高松地裁の田中一隆裁判長は2026年3月31日、公職選挙法11条1項2号(拘禁刑以上の刑に処せられその執行を終わるまでの者は選挙権を有しない)の規定は憲法15条等に違反し違憲であるとして、棄却決定を取り消す判決を言い渡した。受刑者の選挙権制限に対する違憲判断は2013年の大阪高裁に続き史上2例目。同種訴訟は最高裁大法廷でも審理が予定されており、統一的な憲法判断が注目される。
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2026-03-31
中島崇裁判官(大阪地方裁判所)
門真市職員組合活動訴訟 — 大阪地裁「違反を放置し証拠を蓄積してから処分するのは違法」
大阪府門真市の職員労働組合の元執行委員長(64歳)と元副執行委員長(66歳)が、勤務中の組合活動による離席を理由に2020年10月に受けた懲戒処分(減給・戒告)の取消しを求めた訴訟で、大阪地裁の中島崇裁判長は2026年3月30日、処分を取り消す判決を言い渡した。判決は、職務専念義務違反の懲戒事由は認めつつも、市が市民からの通報を受けた後、原告らに注意・指導することなく5カ月以上にわたって離席状況を秘密裏に記録し、証拠を積み上げてから処分に踏み切った手法を「信義則に反する裁量権の逸脱・濫用」として違法と判断した。原告側弁護士は判決を「『だまし討ち』のような処分が問題と認められた」と評価した。
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2026-03-30
井野憲司裁判官(福岡地方裁判所)
マルヨ無線事件 — 死刑確定から55年、第7次再審請求を棄却「証拠関係は堅牢」
1966年に福岡市の電器店「マルヨ無線」で店員2人が殺傷された強盗殺人放火事件で、死刑が確定している尾田信夫死刑囚(79)が放火の無罪を主張して起こした第7次再審請求について、福岡地裁の井野憲司裁判長は2026年3月24日、「現住建造物放火の認定に合理的な疑いを抱かせ、これを覆すに足りる明白性は認められない」「証拠関係は元来堅牢で揺るがない」として再審を認めない決定をした。弁護側はストーブの溶融痕解析鑑定書と火災再現実験映像を新証拠として提出していたが、退けられた。弁護側は福岡高裁への即時抗告を予定している。尾田死刑囚は死刑確定から55年以上が経過し、存命中の死刑囚として最も長く収監されている。
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2026-03-29
鈴木雄輔裁判官(新潟地方裁判所)
新潟水俣病 第2次認定訴訟 — 「典型例と異なっても水俣病」、8人全員の認定を命令
新潟水俣病の認定申請を棄却された新潟市・阿賀野市在住の60〜90代の男女8人が、新潟県と新潟市を相手取り公害健康被害補償法に基づく患者認定を求めた第2次行政認定訴訟で、新潟地裁の鈴木雄輔裁判長は2026年3月12日、8人全員の棄却処分を取り消し、水俣病患者として認定するよう命じた。判決は「感覚障害が典型例と異なっていても水俣病である蓋然性を否定できない」とし、弁護団は「ほぼ100点満点」と評価。一方、新潟県と新潟市は3月26日に控訴した。
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2026-03-28
林道晴裁判官(最高裁判所)
砂川猟銃訴訟 — ヒグマ駆除ハンターが逆転勝訴、最高裁が行政裁量の逸脱を認定
自治体の要請でヒグマを駆除した北海道猟友会砂川支部長の池上治男さん(77)が、猟銃所持許可を取り消した北海道公安委員会の処分の取り消しを求めた訴訟で、最高裁第三小法廷(林道晴裁判長)は2026年3月27日、処分を違法と判断し、原告の逆転勝訴が確定した。裁判官5人全員一致の意見。猟銃所持許可の取り消し処分を最高裁が違法と判断するのは初めて。
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2026-03-27
大川原化工機冤罪事件 — 関与した裁判官37人の責任を問い、遺族が国を提訴へ
精密機械製造会社「大川原化工機」(横浜市)の冤罪事件で、逮捕・起訴後に保釈が認められないまま72歳で亡くなった元顧問・相嶋静夫さんの遺族が、身体拘束を認めた裁判官の判断が違法だったとして、4月上旬にも国に約1億7000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こす方針を決めた。逮捕から死亡までの約11カ月間に、逮捕状発付・勾留決定・勾留延長・保釈却下などの判断に関わった裁判官は計37人にのぼる。
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2026-03-26
畑口泰成裁判官(大津地方裁判所)
日野町事件やり直し裁判の三者協議開始 — 畑口裁判長が「迅速な審理」求める
滋賀県日野町で1984年に起きた「日野町事件」で、強盗殺人罪により無期懲役が確定し服役中に亡くなった阪原弘さんのやり直し裁判(再審)に向け、弁護団・検察・裁判所による三者協議が2026年3月25日に大津地裁で始まった。畑口泰成裁判長は弁護側と検察側に「迅速な審理」を求めた。検察側は有罪立証を行うか否かの方針を明らかにせず、弁護団は有罪立証しないよう求め、5月19日の次回協議までに方針を示すよう要請した。殺人事件では戦後2例目となる「死後再審」で、2025年2月に最高裁で再審開始が確定していた。
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2026-03-25
三島恭子裁判官(松江地方裁判所)
島根県美郷町パワハラ公表訴訟 — 松江地裁が前町議の名誉毀損請求を棄却、「真実と信じる相当な理由」
島根県美郷町の藤原みどり前町議(76)が町職員にパワーハラスメントにあたる言動をしたとして町が記者会見で公表したことを巡り、藤原氏が公表内容は虚偽で名誉毀損にあたるとして町に慰謝料など350万円を求めた訴訟の判決で、松江地裁の三島恭子裁判長は2026年3月23日、請求を棄却した。三島裁判長は、パワハラの事実を裏付ける客観的な証拠がないとする一方、町による調査がおおむね尽くされているとして「真実であると信じる相当な理由が認められる。町の過失はなく、違法行為には該当しない」と判断した。藤原氏は控訴の意向を示している。
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2026-03-24
村越一浩裁判官(大阪高等裁判所)
「紀州のドン・ファン」事件控訴審 — 大阪高裁が1審無罪を支持、検察側控訴を棄却
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助さん(当時77歳)に覚醒剤を飲ませて殺害したとして、殺人罪と覚醒剤取締法違反に問われた元妻・須藤早貴被告(30)の控訴審判決で、大阪高裁は2026年3月23日、1審・和歌山地裁の無罪判決を支持し、検察側の控訴を棄却した。村越一浩裁判長は、元妻が犯人であることを疑わせる事情は認めつつも、致死量を超える覚醒剤を不信感なく摂取させることは容易ではなく、「1審の無罪判決は不合理ではない」と判断した。
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2026-03-23
坂井夏生裁判官(松山地方裁判所)
裁判官は何を食べているの? 裁判所にカメラを入れて裁判官の素顔に迫る密着取材
あいテレビが松山地方裁判所にカメラを入れ、裁判官の法廷外での日常を密着取材した。坂井夏生裁判官は千葉地裁や家庭裁判所を経て2024年に松山に着任。手作り弁当を持参する健康志向の一面や、ミュージカル・韓国ドラマ鑑賞が趣味であることを語った。法廷では「判例が今の時代にそぐわないという判断をする勇気が大事」と述べ、社会の変化に寄り添う裁判の重要性を強調。「裏ではロボットのように判断しているわけではなく、どういう解決方法が一番いいのかをすごく考えている」と、裁判官の人間的な側面を率直に語った。
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2026-03-22
中田幹人裁判官(熊本地方裁判所)
菊池事件の再審請求棄却決定文に存在しない「憲法39条3項」の誤記 — 裁判所公式サイトに修正ないまま掲載
ハンセン病とされた男性が死刑となった「菊池事件」を巡る再審請求の棄却決定文に、存在しない「憲法39条3項」という条項や、争点になっていない「憲法91条」を弁護人が主張しているように読み取れる文章が含まれていた問題で、裁判所の公式裁判例検索サイトに決定文の誤記が修正されないまま掲載されていることが判明した。熊本地裁は「決定の内容はお答えしない」として回答を拒否している。弁護団共同代表の八尋光秀弁護士は「間違いの有無も含め、裁判所が責任を持って判断するべきだ」と話した。
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2026-03-21
平山馨裁判官(静岡地方裁判所)
浜岡原発の運転差し止め訴訟で裁判官3人の忌避申立て 「司法の役割を放棄するような暴挙」と原告側が批判
静岡県御前崎市にある中部電力浜岡原発3〜5号機の運転差し止めを求め、周辺住民や弁護士が提訴している裁判で、2026年3月19日に静岡地裁で67回目の口頭弁論が開かれた。裁判所は1月に和解案(3・4号機の運転停止に限定する内容)を示したが中部電力が拒否。これを受け裁判所は次回期日を取り消して弁論を終結させ、10月27日に判決を言い渡す方針を示した。原告側はこの対応を「10年やってきた裁判を続ける必要がないという暴論」「司法の役割を放棄するような暴挙」と強く批判し、裁判官3人全員の忌避(交代)を申し立てた。なお、中部電力は2025年末に浜岡原発の耐震設計に用いたデータの不正操作が発覚しており、再稼働審査は白紙となっている。
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2026-03-20
島戸真裁判官(神戸地方裁判所)
16年前の高校生殺害事件 加害者に約9600万円の賠償命令、両親の責任は認めず 神戸地裁
2010年に神戸市北区の路上で高校2年生の堤将太さん(当時16歳)がナイフで刺殺された事件をめぐり、遺族が当時17歳だった加害者(現在33歳)とその両親に計約1億5000万円の損害賠償を求めた民事訴訟の判決。神戸地裁(島戸真裁判長)は、加害者に約9600万円の支払いを命じた一方、両親については「犯行を確定的に認識していたとまでは言えない」として監督義務違反も認めず、遺族の訴えを退けた。事件は11年間未解決で、2021年に加害者が逮捕。刑事裁判で懲役18年が確定し現在服役中。遺族は「逮捕までの11年間、一日一日苦しめた責任」を問いたいと訴えていた。
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2026-03-19
古市文孝裁判官(松山地方裁判所)
国のダム緊急放流と浸水被害めぐる訴訟、原告側の請求棄却 松山地裁
2018年の西日本豪雨で、愛媛県内の肱川流域で浸水被害が広がったのは野村ダム・鹿野川ダムによる「緊急放流」が原因だとして、犠牲者遺族や被災住民ら31人が国や自治体に計約5億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、松山地裁(古市文孝裁判長)は原告側の請求を棄却した。原告側は、当時の操作規則が大規模洪水に対応できないものだったと主張し、緊急放流に至る前に流入量に応じて放流量を増やす規則であれば被害は防げたと訴えた。また、緊急放流の情報共有が不十分だったとも指摘した。国側はいずれも適切だったと反論し、裁判所は国側の主張を認めた。
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2026-03-18
鎌野真敬裁判官(東京地方裁判所)
不妊手術制限「合理性乏しい」 母体保護法の規定「合憲」―東京地裁
女性の不妊手術に制限を設ける母体保護法の規定は憲法違反だとして、20〜30代の女性5人が国に手術を受けられる地位の確認や損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(鎌野真敬裁判長)は「違憲とは言えない」として請求を退けた。一方で、憲法13条(幸福追求権)が女性に「避妊の自由」を保障していると指摘しつつ、避妊方法は複数あり不妊手術でなければ避妊できないとは言えないとして「不妊手術を受ける権利や自由を保障していると解することは困難」と判断した。ただし、規定について「合理性に乏しく、不妊手術に関する制度の在り方については適切な検討が望まれる」と述べた。原告側は即日控訴した。原告側代理人によると、避妊の自由を認めた司法判断は初めて。
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2026-03-17
小野裕信裁判官(東京地方裁判所)
通信傍受で家族との通話の傍受は「違法ではない」と判断 識者は批判
警視庁が組織的詐欺事件の捜査で行った通信傍受について、容疑と無関係な家族との通話を傍受し続けたことの違法性が争われた刑事裁判で、東京地裁(小野裕信裁判長)は、話者や話題が途中で変わる可能性があるとして家族との通話の傍受は「通信傍受法に反しない」と判断した。一方、被告の仕事に関する弁護士との通話の傍受は違法と認定した。判決は傍受内容の一部を証拠として採用し、組織的詐欺に関わったとされる被告に懲役14年を言い渡した。識者からは「無関係な通話も傍受できてしまう」として捜査機関の恣意的運用を招きかねないとの批判が出ている。
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2026-03-16
井下田英樹裁判官(さいたま地方裁判所)
飯能市親子3人殺害事件、きょう判決 検察側が死刑求刑、弁護側は心神喪失で無罪主張
2022年12月25日早朝、埼玉県飯能市の住宅で米国籍の男性(当時69歳)と妻(同68歳)、帰省中の長女(同32歳)の3人がおので殴打され殺害された事件で、近所に住む無職の男(43)が殺人、非現住建造物等放火、銃刀法違反の罪に問われた裁判員裁判の判決が、さいたま地裁(井下田英樹裁判長)で言い渡される。男は公判で犯行への関与を全面否認。検察側は防犯カメラ映像等から犯人性に疑いはないとして死刑を求刑し、弁護側は精神疾患による心神喪失を理由に無罪を主張した。
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2026-03-15
伊藤ゆう子裁判官(東京地方裁判所)
元ジャングルポケット斉藤慎二被告、不同意性交等の初公判で無罪主張
停車中のロケバス内で20代女性に性的暴行をしたとして不同意性交と不同意わいせつの罪に問われた元お笑いトリオ「ジャングルポケット」の斉藤慎二被告(43)の初公判が2026年3月13日、東京地裁(伊藤ゆう子裁判長)で開かれた。弁護側は口腔性交などの行為自体は認めつつも、被告は「同意してくれていると思っていた」として起訴内容を否認し、無罪を主張した。検察側は被害者が「やめてください」と述べて両手で突き放したにもかかわらず行為に及んだと主張している。
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2026-03-14
三輪篤志裁判官(大阪地方裁判所)
乳児虐待事件で無罪判決 大阪地裁「低酸素脳症の可能性否定できず」
交際相手の娘(当時生後4カ月)に暴行を加え急性硬膜下血腫などの傷害を負わせたとして傷害罪に問われた国司浩一被告(47)に対し、大阪地裁(三輪篤志裁判長)は無罪(求刑懲役6年)を言い渡した。弁護側は低酸素脳症など病気が原因の可能性を主張。三輪裁判長は「低酸素脳症によるものと否定できない」として暴行の事実を認定しなかった。被害者の女児は現在5歳だが、事件から約5年を経た現在も意識不明の状態が続いている。
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2026-03-13
田野井蔵人裁判官(福岡地方裁判所)
天井裏に隠された覚醒剤めぐり、女性に無罪判決 元夫との共謀認めず
覚醒剤取締法違反(所持)の罪に問われた女性被告(34)に対し、福岡地裁(田野井蔵人裁判官)は無罪(求刑拘禁刑1年6カ月)を言い渡した。元夫が自宅の天井裏に隠していた覚醒剤について、女性が故意に所持していたとは認められないと判断。天井裏の断熱材の下から発見された状況から「被告が移動させたと考えるには疑問が残るし、未必的に認識していたと認めるに足る証拠もない」として、共謀による所持を否定した。
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2026-03-12
池田知史裁判官(千葉地方裁判所)
知人への傷害致死で無罪判決 千葉地裁「共犯者の供述、信用できず」
千葉県柏市のアパートで住人の男性を暴行して死なせたとして傷害致死罪に問われた高橋翔被告(22)の裁判員裁判で、千葉地裁(池田知史裁判長)は無罪判決を言い渡した。検察側が有罪の根拠とした共犯者の供述について「信用できない」と判断し、暴行の事実は認められないと結論づけた。求刑は懲役7年だった。
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2026-03-11
小池健治裁判官(さいたま地方裁判所)
妻殺害・ドラム缶遺棄の夫に懲役12年、「尊厳を踏みにじった」と指摘
埼玉県所沢市のアパートで2011年7月、妻の美治さん(当時39歳)をバールで殴打して殺害し、遺体をドラム缶に入れてトランクルームに13年以上放置したとして殺人・死体遺棄等の罪に問われた保谷仁被告(51)に対し、さいたま地裁の小池健治裁判長は懲役12年(求刑・懲役15年)の判決を言い渡した。裁判では、被告が妻から日常的に暴言や暴行を受けていたことが明らかにされ、事件当日も妻が衝動的に暴れてストレスが高まる中で「すべてを終わりにしたい」と犯行に及んだとされた。小池裁判長は背景事情を一定程度考慮しつつも、「亡くなった被害者を悼まずにドラム缶に入れ、尊厳を踏みにじった」と死体遺棄の態様を厳しく批判した。
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2026-03-10
佐藤洋幸裁判官(神戸地方裁判所姫路支部)
交際相手殺害の元看護師に求刑超え拘禁刑19年、「計画的で殺意は強固」
兵庫県西脇市の元看護師・朝見健太被告(36)が2025年8月、交際相手の女性(当時37歳)の自宅で腹部を包丁で刺して殺害したとして殺人・銃刀法違反の罪に問われた裁判員裁判で、神戸地裁姫路支部の佐藤洋幸裁判長は求刑18年を上回る拘禁刑19年を言い渡した。佐藤裁判長は「犯行は計画的で殺意は強固だった」と認定。被告は事前に購入した包丁を玄関に隠し置き、別室から女性を誘い出して殺害しており、「シングルマザーとして2人の子を育てながら別れを告げた女性に対する自己中心的な犯行」と厳しく指摘した。弁護側は犯行直後に110番通報し止血措置を行ったとして減軽を求めたが、退けられた。
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2026-03-09
武林仁美裁判官(福岡地方裁判所小倉支部)
14歳女子中学生への性的暴行に拘禁刑5年、「性を自己の性欲処理の道具として扱い悪質」と厳しく指摘
知人の孫である14歳の女子中学生に4回にわたり性的暴行を加えたとして不同意性交等の罪に問われた建設作業員・松蔭涼被告(36)に対し、福岡地裁小倉支部の武林仁美裁判長は拘禁刑5年の判決を言い渡した。武林裁判長は「メッセージのやり取りで性的な会話をする中、14歳という低年齢の女子児童に対して相当積極的に誘惑を繰り返していたもので、酌量の余地はない」とし、「被害者の性を専ら自己の性欲を処理するための道具として扱う態様は悪質」と厳しく指摘した。
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2026-03-08
高橋正幸裁判官(前橋地方裁判所)
不同意性交罪に問われた震災復興ボランティア団体代表に無罪判決、「証言は信用性に乏しい」
東日本大震災で被災した福島県南相馬市で復興活動をするボランティア団体代表の男性(53)が、活動を通じて知り合った知人女性に性的暴行を加えたとして不同意性交罪に問われた裁判で、前橋地裁の高橋正幸裁判長は無罪(求刑・懲役6年)を言い渡した。高橋裁判長は「客観的な証拠がなく、(女性の)証言は信用性に乏しい」と指摘した。男性は津波で子供2人と両親を亡くし、復興ボランティア団体を設立。ドキュメンタリー映画や書籍の題材にもなっている。
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2026-03-07
宮田祥次裁判官(東京地方裁判所)
映画監督・榊英雄被告に懲役8年の実刑判決、「監督と俳優の立場の差を利用」と指摘
自身が監督を務める映画に出演予定だった女性俳優2人に性的暴行を加えたとして準強姦罪に問われた映画監督・榊英雄被告(55)に対し、東京地裁の宮田祥次裁判長は懲役8年(求刑・懲役10年)の実刑判決を言い渡した。宮田裁判長は「監督と俳優という立場の差を利用し、被害者の性的自由を大きく侵害した」と批判。被告側は無罪を主張していたが退けられ、即日控訴した。
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2026-03-06
小川暁裁判官(山口地方裁判所岩国支部)
上関原発ボーリング調査妨害訴訟、中国電力の訴え全面認容
山口県上関町の原発建設計画をめぐり、中国電力が計画に反対する「上関原発を建てさせない祝島島民の会」に海上ボーリング調査を妨害しないよう求めた訴訟で、山口地裁岩国支部の小川暁裁判長は、中国電力の訴えを全面的に認め、島民の会に調査妨害の一切の行為を禁じる判決を言い渡した。島民の会は広島高裁に控訴する方針。
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2026-03-05
三木素子裁判官(東京高等裁判所・第11民事部)
旧統一教会、高裁も解散命令「必要でやむを得ない」 教団の即時抗告棄却
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する解散命令請求について、東京高裁は4日、解散を命じた東京地裁決定を支持し、教団の即時抗告を棄却する決定をした。三木素子裁判長は「信者らの信教の自由などへの影響を考慮しても、解散命令は必要でやむを得ない」とした。信者らの不当な献金勧誘による被害は約40年間で少なくとも506人、計約74億円に上ると認定。教団が2009年に出した「コンプライアンス宣言」後の対策についても「訴訟件数を減らして問題を顕在化させないことに重点を置き、不十分だった」と指摘し、「防止するための実効性のある手段は解散命令以外に見当たらない」と結論付けた。教団側は最高裁に特別抗告などをする方針だが、これにかかわらず命令の効力が生じ、宗教法人格を失う。
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2026-03-04
鈴嶋晋一裁判官(福岡地方裁判所・第4刑事部)
生後11か月女児死亡事件で母親に無罪判決、保釈請求8回退けられ約3年半勾留
福岡県川崎町で2018年に生後11か月の長女が頭に強い衝撃を受けて死亡した事件の裁判員裁判で、福岡地裁の鈴嶋晋一裁判長は母親の松本亜里沙さんに無罪を言い渡した。検察側は懲役8年を求刑していたが、弁護側は母親のてんかん発作により抱いていた子どもを落とした可能性を主張。鈴嶋裁判長は「てんかんの発作が起きて、落下や転倒をしても不自然とは言えない」「間違いなく被告人が故意の暴行を加えたと言うことはできない」と述べた。松本さんは2022年2月から約3年半にわたり勾留され、保釈請求は8回退けられていた。
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2026-03-03
谷口真紀裁判官(大津地方裁判所)
保護司殺害事件で無期懲役判決、裁判員裁判で完全責任能力を認定
大津市で2024年、自分の担当保護司を殺害したなどとして殺人等の罪に問われた飯塚紘平被告(36)に対する裁判員裁判で、大津地裁の谷口真紀裁判長は求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。弁護側は被告の責任能力を争ったが、谷口裁判長は精神鑑定を踏まえ完全責任能力を認定。「守護神さまの声に従った」との被告の主張については「自問自答の形で自身の考えを確認していたにすぎない」と退け、「不満を国や保護観察制度へぶつけて打撃を与えようと考えた」と指摘した。
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2026-03-02
大畑道広裁判官(千葉地方裁判所・佐原支部)
「院長による性被害」認めクリニックに賠償命令
千葉県香取市「あいざわクリニック」の院長による元従業員への性的被害をめぐる訴訟で、大畑道広裁判官は法人側に220万円の賠償を命じる判決を言い渡した。LINEの記録等を証拠に院長の行為を認定し、法人が「行為を知りながら放置した」と使用者責任を認めた。院長は別途、強制わいせつ罪で今年1月に有罪が確定している。
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