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千葉県香取市「あいざわクリニック」の院長による元従業員への性的被害をめぐる訴訟で、大畑道広裁判官は法人側に220万円の賠償を命じる判決を言い渡した。LINEの記録等を証拠に院長の行為を認定し、法人が「行為を知りながら放置した」と使用者責任を認めた。院長は別途、強制わいせつ罪で今年1月に有罪が確定している。
出典: 朝日新聞(2026年2月26日)
プロフィール
生年月日1967年1月11日(59歳)
出身大学東京大学
修習期54期
定年退官2032年1月11日
現職千葉地裁佐原支部判事 / 千葉家裁佐原支部判事
経歴
大畑裁判官は弁護士から裁判官に転身した「弁護士任官」の裁判官である。54期として2000年頃に司法修習を修了した後、約10年間弁護士として実務を積み、2011年に千葉地裁判事補として裁判官のキャリアをスタートさせた。大阪高裁・東京高裁と二つの高裁を経験しており、民事事件を中心としたキャリアを歩んでいる。
2000年頃〜2011年3月弁護士として活動(約10年間)
2011年4月千葉地裁 判事補(弁護士任官)
2011年10月千葉地家裁 判事
2014年4月神戸地家裁伊丹支部 判事
2016年4月大阪高裁 判事(第14民事部)
2019年4月水戸地家裁 判事
2022年4月東京高裁 判事(第8民事部)
2024年4月千葉地家裁 判事
2025年4月千葉地家裁佐原支部 判事(現職)
過去の注目判決
東日本大震災・被災地支援の公務災害認定2017年12月・大阪高裁
東日本大震災直後の被災地支援業務に従事した公務員の死亡について、「公務上の死亡に該当する」と認定した控訴審判決に関与。被災地での過酷な支援業務と死亡との因果関係を認めた判断として注目された。
解説
佐原支部は千葉県北東部の香取市に所在する小規模支部で、裁判官は大畑裁判官ただ一人の「一人支部」である。民事・刑事・家事のすべての事件を単独で担当するため、今回の性被害事案のような民事訴訟も、刑事事件の公判も、離婚・相続などの家事事件も、すべて大畑裁判官が審理する。
弁護士として10年の実務経験を持つ点は、本件のようなハラスメント事案の審理において、被害者側・使用者側双方の実務感覚を踏まえた判断が期待できる背景といえる。LINE記録という現代的な証拠の評価や、使用者の「知りながら放置した」責任の認定は、弁護士経験に裏打ちされた実務的な判断として注目に値する。
出典・参考
- 朝日新聞(2026年2月26日) — ニュース本文
- 新日本法規WEBサイト — 大畑道広 — 異動履歴・担当判例
- 弁護士山中理司のブログ — 大畑道広裁判官(54期)の経歴 — 生年月日・出身大学・弁護士任官情報
- 裁判官マップ — 大畑道広 — 現職・所属情報