特許権侵害等に基づく損害賠償請求事件
判決データ
AI概要
【事案の概要】原告会社は、「未確定の将来クレジット債権の買い取りによるクレジットカード加盟店への無担保のファンディングシステム」に関する特許(特許第5785272号)の独占的通常実施権者であるとして、被告(株式会社リクルート)が提供する「Airキャッシュ」サービスが同特許権を侵害すると主張し、民法709条に基づく損害賠償4400万円を請求した。また、原告会社の代表者である原告Aは、金融庁への照会結果等に関する営業秘密を被告が不正に使用したとして、不正競争防止法4条又は債務不履行に基づく損害賠償1100万円を請求した。 【争点】(1)被告システム(Airキャッシュ)が本件特許発明の技術的範囲に属するか(構成要件の充足性)、(2)被告が原告Aの営業秘密を不正に使用したか、(3)被告に秘密保持義務違反の債務不履行が成立するか。 【判旨】請求をいずれも棄却した。特許権侵害の点については、本件特許の「クレジットカード会社」にはクレジットカード決済代行会社や決済代行サービス部門は含まれないと解すべきところ、被告サービスはクレジットカード決済代行サービスであるAirペイを前提とするものであるから、被告システムは構成要件Aを充足しないと判断した。営業秘密の不正使用の点については、原告Aが主張する金融庁からの回答内容は証拠上認められず、本件情報の保有自体が認められないとした。仮に本件情報の保有が認められるとしても、被告サービスは本件情報のファンディング事業と重要な点で相違しており、被告が独自に法律事務所の意見を取得して事業化を進めたことが認められるから、被告が本件情報を使用したとは認められないとした。債務不履行の点についても、本件情報の使用が認められない以上、成立しないとした。