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意匠権侵害損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和5(ワ)70083等
事件名
意匠権侵害損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2026年2月27日
裁判官
澁谷勝海井修平塚田久美子

AI概要

【事案の概要】 原告(YKK株式会社)は、「スライドファスナー用スライダーの胴体」を意匠に係る物品とする意匠登録第1270572号の意匠権(存続期間:平成18年3月24日〜令和3年3月24日)を有していた。原告は、被告大興拉錬廠有限公司(被告THG、香港企業)および被告東莞大興拉錬廠有限公司(被告東莞、中国企業)に対し、①被告らが製造・販売したスライダー(被告各製品)が付されたマイケル・コースやケイト・スペードのブランド製品が日本国内で流通したこと、および②被告各製品について日本国内で譲渡の申出が行われたことにより本件意匠権が侵害されたと主張し、主位的に不法行為に基づく損害賠償2億7500万円、予備的に不当利得返還として2億円の支払を求めた。 【争点】 1. 本件意匠と被告各製品の意匠の類否 2. 被告各製品が付されたブランド製品の日本国内での流通に係る被告らの不法行為責任の有無 3. 被告各製品の日本国内における譲渡の申出に係る被告らの不法行為責任の有無(展示会での展示、パンフレット配布、ホームページ掲載の各行為) 4. 被告らの不当利得の有無 【判旨】 裁判所は原告の請求をいずれも棄却した。 まず、ブランド製品の日本国内流通に関する不法行為責任(争点2)について、被告製品2(被告THGのスライダー)がブランド製品に付されて日本国内に存在していたことは限定的に認めたが、被告らの不法行為責任は否定した。その理由として、①被告らのスライダーの製造・販売は中国等の国外で行われており、属地主義の原則上、日本国の意匠権の効力は国外の販売行為には及ばないこと、②被告らと本件ブランド会社との具体的な取引関係や積極的な関与を基礎付ける証拠がなく、共同不法行為・教唆・幇助のいずれも認められないことを挙げた。また、国外行為の結果が日本国内の侵害行為に結び付きさえすれば責任を負うとの解釈は属地主義を没却するものとして明示的に退けた。 次に、展示会(ファッションワールド東京)における展示行為(争点3-1)については、スライダーは展示会場でファイリング展示されておらず、バッグ・財布の展示はエレメントやテープの販売促進のための参考展示にすぎず、スライダーに関する「譲渡のための展示」には該当しないと判断した。また、展示を行った訴外会社(TH Zipper Limited)と被告らの法人格の形骸化も、財産・業務の混同等を認める証拠がないとして否定した。 パンフレット配布(争点3-2)についても、掲載スライダーが被告各製品であるか不明であり、被告らのパンフレット作成・配布への関与も認められないとして責任を否定した。 ホームページへの掲載(争点3-3)については、本件ホームページは英語または中国語のみの表示で日本向けではなく、日本国内における譲渡の申出には当たらないと判断した。 以上から、その余の争点(意匠の類否、損害額等)について判断するまでもなく、原告の請求はすべて理由がないとして棄却された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。