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下級裁

殺人、覚せい剤取締法違反

判決データ

事件番号
令和7(う)254
事件名
殺人、覚せい剤取締法違反
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2026年3月23日

AI概要

【事案の概要】 被告人は、和歌山県田辺市内で複数の会社を経営する資産家B(当時77歳)と平成30年2月に結婚した女性である。本件は、平成30年5月24日、Bが自宅において急性覚せい剤中毒により死亡した事件であり、検察官は、被告人がBに致死量の覚せい剤を経口摂取させて殺害するとともに自らも覚せい剤を使用したとして、殺人罪及び覚せい剤取締法違反で起訴した。原判決(和歌山地裁)は犯罪の証明がないとして無罪を言い渡したため、検察官が控訴した。 【争点】 ・Bの死因が覚せい剤中毒であることは争いがなく、本件の主要な争点は、Bの死亡について事件性が認められるか、及び被告人が犯人であるかである。 ・具体的には、被告人がBに覚せい剤を摂取させた可能性、被告人による覚せい剤注文と入手物品の正体、本件当日の被告人の不審な行動(1階と2階の往復)、殺害動機の有無、検索履歴の評価、B自身による覚せい剤の誤摂取の可能性などについて、各間接事実の推認力と総合評価が問題となった。 【判旨】 大阪高裁は、控訴審における事実誤認の審査は、第1審判決の証拠評価や総合判断が論理則・経験則等に照らして不合理といえるかという観点から行うべきとした上で、原判決の判断を検討した。 ①被告人がBに気付かれず致死量の覚せい剤を摂取させることは「一応可能」にとどまり、ビールへの混入やカプセル投与のいずれも容易ではないとした原判決の評価は不合理ではない。②被告人が4月7日に複数グラムの覚せい剤を注文した事実は認められるものの、密売人Eが氷砂糖を売っていた経験を有することなどから、被告人が受領した本件品物が覚せい剤であったとは断定できないとの原判決の判断も是認できる。③本件当日、被告人が短時間に1階と2階を7回往復した点については、被告人の弁解をそのまま信用できないとしても、犯罪目的での行動と直ちに推認はできない。④離婚届の交付やアダルトビデオ出演事実の発覚等があっても、被告人がBを直ちに殺害しようと考えるほど切迫した心理状態にあったとは認められない。⑤本件以前及び以後の検索履歴(「完全犯罪」「老人 死亡」「覚醒剤 過剰摂取」「自白剤」等)は被告人の犯人性を疑わせる事情ではあるが、致死量の摂取方法に関する検索がないことなど犯人性を強く推認するには至らない。⑥Bは交遊関係が広く経済的余裕も十分であり、Iに対する「覚せい剤やってるで」との発言もあることから、Bが自ら覚せい剤を入手し誤って致死量を摂取した可能性も否定できない。 以上から、各間接事実を総合評価しても、被告人が犯人であると合理的疑いを超えて認定することはできず、原判決の判断に論理則・経験則等違反はないとして、検察官の控訴を棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。