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知財

審決取消(特許)請求事件

判決データ

事件番号
令和7(行ケ)10058
事件名
審決取消(特許)請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2026年4月22日

AI概要

【事案の概要】 被告は、発明の名称を「糖尿病療法」とする本件特許(特許第6189374号)の特許権者である。本件特許は、DPP-4阻害薬であるリナグリプチンを、高齢患者において基礎インスリンである長時間作用性インスリンと組み合わせて使用する医薬組成物に係る発明(請求項22項)を内容とする。原告は本件特許について無効審判請求をしたが、特許庁は請求不成立の審決をしたため、原告がその取消しを求めた事案である。 【争点】 ・実施可能要件(特許法36条4項1号)違反の有無 ・サポート要件(特許法36条6項1号)違反の有無 【判旨】 請求棄却。 1. 実施可能要件について 医薬用途発明においては、明細書の発明の詳細な説明の記載及び出願時の技術常識に照らして、当該物質が当該用途の医薬として使用できることを当業者が理解できるようにする必要があるが、薬理データの記載を欠くからといって直ちに実施可能要件を満たさないことにはならない。本件明細書には、リナグリプチンと長時間作用性インスリンの作用機序の補完性、リナグリプチンの薬物動態的優位性等が記載されており、加えて本件出願日当時、①高齢の糖尿病患者で複数の抗糖尿病薬の併用が一般的であったこと、②リナグリプチンが高齢患者に安全に使用できること、③長時間作用性インスリンも他の経口糖尿病薬と併用され高齢患者に安全に使用できることが技術常識であった。さらに、両剤の併用で著しい副作用が生じることをうかがわせる事情も認められない。したがって、当業者は本件明細書の記載及び技術常識に基づき、両剤を併用することにより治療効果が向上することを理解できるから、実施可能要件を充足する。原告主張の薬理試験結果が必須であるとの主張、併用禁忌例の指摘(甲30〜32)、新規性・進歩性の判断枠組みを取り込むべきとの主張はいずれも採用できない。 2. サポート要件について 本件発明の課題は、慢性かつ進行性の疾患である糖尿病の高齢患者において、有効、安全かつ耐えられる抗糖尿病療法を提供することにあると認められ、当業者は本件明細書の記載及び技術常識に基づき、リナグリプチンと長時間作用性インスリンを高齢患者に併用投与すれば治療効果が向上することを理解できるから、上記課題を解決できると認識し得る。サポート要件の判断枠組みに新規性・進歩性の判断を取り込むべきとの原告の主張は採用できない。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。